あぁ、恥ずかしい。顔に熱が集中して、 どんどん紅くなっていくのが分かる。 それにしても、苦しい。息苦しい。 ぷはっ、と布団から顔を出すと、 少し驚いた顔をした彼が ベッド脇に立っていた。 「大丈夫っ!?顔、真っ赤だけど!」 くはは!と大きな口を開…
「よっこいしょ」 『ん?どこ行くの?』 「ちょっとトイレ」 そう告げると私の前に立ちはだかり、悪戯にニヤリ 嫌な予感 「あ!ちょ、」 『俺も〜!』 トイレ争奪戦勃発 結果:トイレ前でお互い爆笑 「ねぇ!ちょっとほんとに!」 『漏れる漏れる!!』 『わ…
夕飯後、ソファに座りテレビを見ていると真顔無言で私の首に顔を埋めるようにかぶさってきて 『おんなじシャンプーの匂いがする』 と長い夜の始まりを告げる あぁ、きっと今日もゆっくり眠れない。 『このまま此処で』
彼の事を、さん付けで呼んでいると話したら友達に面白いね、と言われたので 源くん、 と呼んでみたけど気付かれず、なんだか恥ずかしくなってきたので 源さん と呼び直したら 『え、なんでなんで?なんで呼び直したの?』 2回目待ってたのにいいい と勝手に…
背の高いビルの合間から一瞬見えた。 「わ、」 うさぎが餅つきしてるのが見えてきそうなほど美しい月。 「月が綺麗だね」 と、呟くと月ではなくて私を見ながら 『うん、俺も愛してるよ』 と微笑んでくる。
付き合って、初めて言い合いの喧嘩をした。 あなたの事なんかもう好きじゃない興味なんかない と、嫌いとでも言わんばかりに酷い言葉を投げつけた。 その日彼は好きなタイプは?と聞かれ 『自分に興味がない人』 と答えたのだと、今朝のニュースで知った。 …